真言宗　松尾山　松本寺理性院　縁起

国道２号線伊里中から北へ真っ直ぐ１本道、国宝閑谷学校から２キロの松尾山松本寺。

　杉と桧の古木がそびえる松尾山の緑をバックに横に百米の石垣と白い練塀は量感である。

　この寺が開かれたのは遠い昔、奈良時代天平元年己巳（西暦７２９）と、伝えられています。

　開創の後盛衰を重ね、建治年中に霊叟上人が中興、僧坊を建てました。

何時のころか恩徳山覚教寺を併合していますが、室町までほとんど記録がありません。

　天文年中現地に本堂が新築され、江戸時代に入って寛文６年、黒沢山満願寺を合併して現在に至っています。

　元禄のころから２０数年がかりで、堂宇の整備がなされ、現在の景観となりました。

　しかし、明治革命で衰退、明治１６年春晴上人住して復興に力を尽くしました。

　又、昭和の革命で、田畑のすべてを失う等、困難がありましたが、戦後４０数年ようやく元禄の昔の姿に戻り、今に至っております。

本堂

堂塔はすべて江戸時代の再建だが、白塀のうちに本堂、客殿、庫裡と並ぶ寺観は実に、大寺の風格である。天平元年、行基開創と、寺伝にある。

薬師如来坐像＝県重文

　本尊は薬師如来（平安、重文）桧の１本造りで優しく慈愛に満ち、量感豊かでふくよか、ほれぼれといつまでも拝んでいたい御仏である。

概要